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「給与計算」の注目ニュース

改善されない残業環境。約1割が労働基準法を超える月間50時間以上の残業。一方で残業代への権利意識も高まる結果に~『残業代に関する実態調査』:日本法規情報

[2016.06.23]

日本法規情報株式会社(本社:東京都新宿区 代表取締役 今村 愼太郎)は、運営する次のサイト残業代請求・労務問題相談サポート』『人事・労務・社会保険相談サポート』『セクハラ・パワハラ相談サポートの運用情報やユーザーへのアンケートを元に、「残業代についての意識調査」について発表しました。
(日本法規情報株式会社では定期的に法律関連の話題に対して意識調査を行い発表しております)

 

昨今、労働環境の悪い企業をブラック企業と呼ぶようになりました。ブラック企業の典型的な事例としては「残業時間が長い」「残業代を支払わない」というものがあります。政府がブラック企業の撲滅に動き始めた効果は出ているのでしょうか。今回は残業問題の現状を調査しました。

3年前に当社が同様のアンケートを行なった際には、残業をしたことがあると回答された方は全体の85%でしたが、今回のアンケートでは全体の94%と約10%増加していました。

 

◆月の平均残業時間が労働基準法基準を上回る50時間を超える人が10人に1人!

質問:「平均残業時間(月)は何時間ですか?」
意識調査の結果、月の平均残業時間は1~10時間の方が最も多い45%、11~20時間の方は18%になりました。比較的、残業が少ない労働環境の方が多数を占め、月間出社日数を22日としたときの、1日の平均残業時間が1時間以下の方は60%以上という結果になりました。一方で月の平均残業時間が50時間を超える方が11%に上りました。

労働基準法36条(通称:サブロク協定)によると、使用者と労働者が書面による協定を結び、労働基準監督署に届け出をすることによって本来の法定労働時間を超えて労働しても違反にあたらないことになっています。しかし、残業時間の上限が定められており、基本的に1ヶ月あたり45時間以上の残業は禁止されています。そのため、50時間を超える残業は、45時間の上限を超えており、法律に違反している可能性があります。

では、残業代の支払いは適正になされているのでしょうか?今度は、残業代について調査しました。

 

◆残業したが残業代が支払われないという方は、いまだに3人に1人

質問:「残業代の金額をお教えください。」
残業をしている方は全体の94%もいるにも関わらず、その内の28%は残業代が支払われていないことがわかりました。さらに、月1万円未満という方が最も多く31%という結果になりました。例えば月10時間労働して残業代が1万円だった場合、残業時の時給は1000円になります。残業は時間外労働であるにもかかわらず、非常に低い賃金しか支払われていないということがわかりました。

 

◆2人に1人が残業代が出るなら残業する、もしくは残業したい

質問:「残業について自分の考えに一番近いものをひとつ選んでください」
意識調査の結果、「残業代が出るなら残業する」と答えた方が最も多く40%、「残業代が出るなら残業したい」と答えた方は9%になりました。残業代が支払われるのであれば残業は仕方ないと思っている方は約半数に上りました。

 

◆2013年12月調査と比べ残業代への権利意識が高まる傾向が強まる。~「残業代が出れば残業したい」と答えた方が20%から47%に増加する一方で、「残業代がなくても必要であれば残業する」と答えた方が36%から14%に減少~

質問:「残業について自分の考えに一番近いものをひとつ選んでください」
以前、弊社が行なった調査(発表日2013年12月20日)では、「残業代がなくても必要であれば残業する」と答えた人は36%でしたが、今回の調査では14%に減少しました。一方で「残業代が出るのであれば残業する/したい」と答えた人は20%でしたが、今回は47%と大幅に増加しました。2013年の調査時に比べて、残業した際は、きっちりと残業代を得るべきだという「残業代に対する権利意識」が向上していきた現れだと考えられます。

また、「残業代がなくても残業はするべきである」というサービス残業許容派は1%に留まりました。

今回の調査では、残業時間が50時間以上であったり、サービス残業を強いられていたりと、労働環境が悪い状況は依然として残っているようです。残業代が出ない、または、残業代が安いにもかかわらず労働をしなければならない状況は、あなたの健康を損なう恐れもあります。月45時間以上の残業や残業代の不払いは違法行為になりますが、企業側は固定残業制度、裁量労働制、管理監督者制度などの労働法の例外を利用して、残業代や残業時間の制限を緩和しようとします。残業代を得ることは労働者の権利であることを認識し、ご自身の会社の就業規則を調べたり、労働環境について考え直してみたりし、不安な点がある場合は、専門家に相談してみるのも一助となるでしょう。

 

<調査概要>
調査期間 2016-3-4~2016-4-25
回答者 942人(男性453人 女性489人)

 

◆本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。

(日本法規情報株式会社 http://www.nlinfo.co.jp/    /6月21日発表・同社プレスリリースより転載)

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