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「給与計算」の注目ニュース

高年齢雇用継続基本給付金の受給を理由とする老齢厚生年金の一部支給停止の解除(概要)
~行政苦情救済推進会議の意見を踏まえたあっせん~(総務省)

[2015.12.15]

総務省行政評価局は、次の行政相談を受け、行政苦情救済推進会議に諮り、同会議からの「高年齢雇用継続給付を受けない意思がある場合は、特別支給の老齢厚生年金の一部支給停止を速やかに解除するように措置を講ずる必要がある。」等の意見を踏まえて、平成27年12月11日、厚生労働省にあっせんしました。

 

(行政相談の要旨)
雇用保険の高年齢雇用継続基本給付金(以下「給付金」という。)を受給したが、給付金の額がこの受給により一部停止される特別支給の老齢厚生年金の額を下回っていたため、その後給付金を受給しないことにした。しかし、給付金の受給可能期間中の老齢厚生年金は、65歳になるまで支給されないことに納得できない。

(注) 本件は、栃木行政評価事務所が受け付けた相談である。

 

○特別支給の老齢厚生年金
特別支給の老齢厚生年金は、(1)60歳以上であり、(2)1年以上の厚生年金の被保険者期間を有し、(3)保険料納付済期間、保険料免除期間及び合算対象期間を合算した期間が25年以上ある者に、65歳になるまで支給される制度

 

○高年齢雇用継続給付
高年齢雇用継続給付は、雇用保険の被保険者であった期間が5年以上ある60歳以上65歳未満の一般被保険者が、60歳以降の賃金が60歳時点に比べて、75%未満に低下した状態で働き続ける場合に支給されるもの。

支給対象期間は、被保険者が60歳に到達した月(60歳時点において雇用保険に加入していた期間が5年に満たない場合は、5年を満たした月)から65歳に達する月まで、その月の賃金が60歳到達時点に比べて75%未満に低下した場合に支給

 

○給付金と特別支給の老齢厚生年金との併給調整
特別支給の老齢厚生年金を受けている者が給付金を受けることができるときは、老齢年金の一部が支給停止。支給停止される年金額は、最大で賃金(標準報酬月額)の6%に当たる額とされており、場合によっては、給付金の支給額を上回る年金額が支給停止されることがある。

初回申請でいったん給付金の給付が認められると、その後、2か月に1回の給付金の給付申請が行われなくとも、老齢年金は65歳(又は退職)まで一部支給停止のままとなる。

 

(あっせん要旨)
厚生労働省は、以下の措置を講ずる必要がある。
(1)給付金の受給者の申出等により、継続して受給する意思がないことを確認した場合、老齢年金の一部支給停止措置を速やかに解除すること。
(2)(1)の措置が講じられるまでの間、給付金の受給を止めた場合でも、支給対象期間は老齢年金の一部支給停止措置が解除されないなど、給付金の受給に関し留意すべき事項について、周知すること。

 

(あっせんの効果)
このあっせんに基づく改善措置が講じられた場合、特別支給の老齢厚生年金の一部支給停止が速やかに解除され、全額を受給することができる。

 

○高年齢雇用継続基本給付金の受給を理由とする老齢厚生年金の一部支給停止の解除(概要あっせん文

 

<連絡先>
総務省 行政評価局 行政相談課 行政相談業務室
担当:細川、原
電話(直通):03-5253-5425
FAX:03-5253-5426
ご意見受付

 

◆ 発表資料の詳細はこちらをご覧ください。

(総務省 http://www.soumu.go.jp/ / 12月11日発表・報道発表より転載)

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