タイ 法定賃金引き上げに反対「中小が困窮」=工業連
タイ労働者団結委員会(TLSC)が法定最低賃金を20%引き上げるよう政府に要求した件について、タイ工業連盟(FTI)のワロップ副会長は1日、「20%の引き上げ幅は大きすぎる」として賃上げに反対する姿勢を示した。景気回復が進まない中、一気に20%も引き上げれば再び立ち行かなくなる中小企業が増加するとの懸念を示した。2日付ポストトゥデーが報じた。
TLSCは先に、来年1月から全国一律で法定最低賃金を20%引き上げ、1日当たり360バーツ(約1,330円)とするよう政府に要求。ワロップ副会長はこれについて、「法定最低賃金が1日300バーツに引き上げられた際は多くの中小企業が倒産した」と指摘した。
同副会長はまた、「1日300バーツという水準は周辺諸国に比べても高い」とし、これ以上引き上げれば国内企業の近隣国への移転が加速し、空洞化が進む恐れがあると警告。政府が推進している国境地域の経済特区構想についても、人件費が上昇すれば投資優遇策による産業誘致効果が帳消しになるとし、政府に慎重な対応をとるよう促した。
[本件に関するお問い合わせ]
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
「The Daily NNA労務・人事・安全ニュース」
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
共同通信グループ 株式会社エヌ・エヌ・エー http://news.nna.jp/app/inquiry/
TEL:03-6218-4330
(The Daily NNA労務・人事・安全ニュース http://news.nna.jp/ /4月3日号より転載)