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ストライキ
[ストライキ]

労働条件の維持、向上などのために労働者が集団的に業務を停止すること。ストライキ権は団結権、団体交渉権とともに労働者の基本的権利に属します。労働組合法では、正当な争議行為については犯罪として処罰しない、損害賠償の義務を負わない、不利益取扱いを受けないと3つの保護を与えています。

ストライキのケーススタディ

81年以降はストなし春闘が定着<br />もともとプロ野球には付き物?

今20歳代の会社員はストと聞いてもピンとこないでしょう。1980年代初めまでは春闘の季節になると交通ゼネストが行われ、会社員は前夜から会社に泊まり込んだり、早朝から線路を歩いて出社したり、社会現象になっていました。

春闘というかたちの賃上げ交渉が始まったのは1955年、総評系単産が賃上げ共闘会議を結成してからでした。以来70年代にかけて「昔陸軍、今総評」と言われた総評の指揮の下、ストも辞さずと激しい賃上げ交渉が行われ、国民春闘と呼ばれた第一次石油ショック後の74年春闘は、350万人がストに参加、史上最高の賃上げ率32.9%を獲得しました。

しかし高度成長期が終焉し、経営側が人件費削減を打ち出し、労働側も戦術を転換、81年の交通ゼネストを実質的な最後に、以後は大規模なストなしの春闘が定着しています。

ストライキは、かつて待遇に不満を持った水夫たちが帆を降ろして(strike)、船を止めたことから労働用語になったと言われます。ストといえば「昔総評、今プロ野球」。最近では球団合併、1リーグ制移行に反対した選手会のストライキが注目されました。

でも、もともとプロ野球にはストライキは付き物です。strikeは本来、打つという意味であり、日本ではこちらはストライクと読んで、ご承知の野球用語になっています。日本プロ野球史上初のストは、選手会やファンの要求に答えずビーンボール気味の回答ばかり投げる球団側に、選手会がやむを得ずストライキで応じた、という格好でしょうか。

企画・編集:『日本の人事部』編集部

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